DTMを始めたいけど、自分の持っているノートパソコンでできるか不安ではありませんか?
ノートパソコンでDTMをすることは不可能ではありませんが、デスクトップパソコンと比べて大きな制限がかかることを知っておかなくてはなりません。
この記事では、管理人がSurface Go 2(メモリ8GBモデル)でDTMをしていた時に感じた、DTMに必要なものや買って失敗した物、DTMをする際のポイントをお話しします。
ソフトはCakewalk→Cubaseを使っていました。
自分のパソコンでDTMができるか不安な方は参考にしてみてください。
Surface Go 2でDTMはできるのか
Surface Go 2でDTMをすることはできるのでしょうか。
結論から言うと、真面目にDTMをやるには向いてないです。
なぜなら、DTMには以下の物が必要だからです。
- 大きい画面
- 複数のUSB-Aコネクタ
- ソフトをダウンロードするハードディスクの空き容量
Surface Goは持ち歩きに特化したノートパソコンですから、以上のものは備え付けていません。
ただ、メモリ8MBの物であればDTMソフトの推奨スペックをクリアできる場合が多いので、動作自体はソフト次第ですが問題ないです。
4MBは難しいと思います。
大きい画面がないと操作がしにくい
なぜDTMに大きな画面が必要なのでしょうか。
それは、DTMソフトは一度に見るべき場所が多く、Surface Goのような小さな画面では表示しきれないからです。
Cakewalkを使っていた時は表示エリアを大きくしたり小さくしたりしてなんとかしのいでいました。
しかし、Cakewalkよりもできることが多いCubaseでは、一度に見たいところが増えてより不便に感じました。
こちらは現在の環境(デスクトップパソコン、27インチモニター)でのCubaseの画面です。
プラグインを使いながらだとこれでもまだ狭いと感じるときがあり、2画面にしています。
そしてこちらがSurface Go 2でのCubaseの画面です。
各タブはこれ以上小さくできません。せっま
複数のUSB-Aコネクタがないと周辺機器をつなげない
複数のUSB-Aコネクタはなぜ必要なのでしょうか。
それは、DTMをやっているとUSB接続の音響機器をパソコンに接続する必要があるからです。
代表的なものがオーディオインターフェースです。
ギターやマイクなどを接続するには必須ですが、そうでなくてもあったほうが音質の改善、ノイズの予防になります。
また、MIDIキーボードもあると便利です。
このように、あったほうがいいデバイスは複数あるので、USBのコネクタは多いに越したことはありません。
また、多くの製品はケーブルがUSB-Aタイプです。
Surface Go 2についているのはUSB-Cタイプです。
USBハブを使う方法もありますが、遅延の原因になるのでおすすめできません。
空き容量が大量に必要
DTMをするにあたって、ハードディスクにはどのくらいの空きが必要でしょうか。
参考の数値ですが、ソフトのみでCakewalkは12GB、Cubaseは13GBのフォルダサイズでした。
これにさらに作ったデータやプラグインを保存する領域が必要です。
どうしてもSurface Go 2でDTMがしたいときに考えられる対策
新しくパソコンを買う予算はない、または何らかの事情でパソコンは買えない。
でもSurface GoでDTMがしたい…
そんな方への対策を考えました。
できるだけ高性能のハブを使用する
先ほども言いましたがUSBハブを使うことはおすすめできません。
ですが、オーディオインターフェースも接続できないとなると話になりません。
私はどうしても外出先でCubaseを使わなくてはいけない時、エレコムのUSBハブを使っています。
HDMI端子もついているのでおすすめです。
モニターをつなぐ
画面の小ささは、Surfaceにモニターを接続することで解決できます。
Type-Cから直接繋ぐなら変換ケーブルのような商品もありますし、上で紹介したハブを使えば普通のHDMIケーブルも使えます。
モニターがなくても、テレビにつなぐという方法があります。
外付けハードディスクを使う
これは本当に応急処置ですが、外付けハードディスクにソフトをダウンロードするという方法もあります。
しかしハブは必要になります。
遅延は覚悟してください。
使って失敗だったアイテム
上で紹介したものは、ちょっとお値段が気になる…という声が聞こえてきそうです。
しかし「安物買いの銭失い」という言葉もあります。
安い品物を買って何度も失敗しました。
USB-Cポートとイヤホンジャックに同時に挿すタイプのハブ
「Surface Go専用」と言って販売しているUSB-Cポートとイヤホンジャックに同時に挿すタイプのハブは本当におすすめしません。
どちらかの接触が悪いとつながりません。
また、オーディオの設定が煩雑になり、DAWの音が鳴らない可能性があります。
どうしてもハブを使いたいなら、USB-Cだけで接続できるものにしましょう。
イヤホンジャックを巻き込んではいけません。
オーディオインターフェース内蔵のUSBケーブル
「オーディオインターフェース内蔵」のUSBケーブルもおすすめできません。
ウインドシンセサイザーを接続するために買った物ですが、MIDI接続タイプ・オーディオ接続タイプのどちらも遅延が酷く、楽器を録音することは不可能でした。
きちんとしたオーディオインターフェースは必要です。
こちらの記事でも解説しています。
Surface Go 2でCakewalk by BandLabを使っていた時の使用感
ここからは、個別のソフトの使用感を見ていきます。
Cakewalk by BandLabは完全無料のDAWソフトです。
ただし、今後無料版は廃止され有料での提供になることが発表されています。
無料であることだけを理由に今から使い方を覚えるのはおすすめではないかもしれません。
Surface Go 2+Cakewalkのメリット
ここまでSurface Go 2におけるDTMのしづらさを中心にお伝えしてきましたが、今の環境(デスクトップ+Cubase)よりも良かったと思うことが1つだけあります。
それは打ち込みが直感的にできることです。
Cakewalkはタッチスクリーンに対応しているので、右手のマウスで入力しながら左手の指でスクロールできるのが非常に便利でした。
また、Cakewalkは音の高さをドラッグで変えるときに音が鳴るので、自分の鳴らしたい音を探しやすかったです。
音感がないので…
Surface Go 2+Cakewalkのデメリット
一方で、やはりSurface Go 2でCakewalkを使うことにはデメリットもありました。
オーディオインターフェースがほぼ必須
オーディオインターフェースがほぼ必須でした。
パソコンのスペックの問題か、ドライバの問題かはよくわかりませんが、オーディオインターフェースなしだと音を出すための設定が非常に難しいです。
また、音が出なくなったり、ノイズが入ったりしやすいです。
MIDIキーボードをオーディオインターフェース経由で接続するために
割高の物を買うことになりました。
処理落ちしやすい
ソフト側の問題かもしれませんが、複数ノーツを選択して移動しようとすると処理落ちして再起動せざるを得なくなる時がありました。
自動保存は絶対オンにした方がいいです。
保存中に作業が止まるのは面倒ですが、使う価値のある機能です。
Surface Go 2でCubase12+VOCALOID6 Editorを使っていた時の使用感
Cubase Pro 12の試用版と、プラグインとしてVOCALOID6 Editorを使っていました。
Surface Go 2+Cubaseのメリット
Surface Go 2でCubaseを使うメリットは、意外と動作が軽い点です。
VOCALOID6 Editorがとにかく重かったですが、Cubase単体であれば意外とサクサク動きます。
処理落ちもありませんでした。
Surface Go 2でCubaseを使うデメリット
Surface Go 2でCubaseを使うデメリットは、とにかく画面が小さいことです。
CubaseはCakewalkよりできることが多い分、ウィンドウが狭く感じてしまいました。
まとめ:DTMをガチりたいならSurface Goは厳しい
ここまでSurface Go 2でDTMはできるのかどうかについて見てきました。
結論をまとめます。
- Surface Go 2でDTMはできなくもない
- ただし快適にDTMをするためには、さまざまな工夫と設備投資が必要
DTMは作業の効率化が勝負です。
持ち歩きに特化したSurface GoでDTMを真面目にやろうとすると、かなりのストレスが発生することでしょう。
機材も割高になってきます。
趣味程度に触ってみるくらいなら良いですが、これからDTMを頑張っていきたい!という方はまずパソコンを見直すことが必要かもしれません。
AIを使うプラグインの導入も考えているなら、BTOパソコンを検討してもいいと思います。
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