Synthesizer V Studio BasicとProの違い徹底解説!できないことは何?

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Synthesizer V Studio BasicとProの違い徹底解説!できないことは何?
こんなお悩みありませんか?
  • Synthesizer VのBasicとProは何が違うの?
  • 無料でSynthesizer Vを使いたい

Synthesizer Vは自然な歌声とわかりやすい操作方法が魅力の歌声合成ソフトで、他社の同様のソフトよりも安価で買えますが、とはいえいきなり1万円以上するソフトを買うのは躊躇しますよね。

Synthesizer V Studio(Synthesizer Vの編集ソフト)にはBasicとProの2種類があり、Basicは無料で使えます。

しかしBasicには機能制限があり、BasicだけではSynthesizer Vの真の力を発揮できません。

管理人

がっつり使いたい人はProを使うべきです。

本記事ではSynthesizer V Studio BasicとProの違いを解説し、実際にProを使っている私が「Proを使った方がよい理由」を解説します。

この記事でわかること
  • Synthesizer V Studio BasicとProの違い
  • Proを使った方がよい理由
  • BasicとProの入手方法
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目次

Synthesizer V Studio BasicとProの違い

Synthesizer V Studio Pro

Synthesizer Vの編集ソフト「Synthesizer V Studio」には、無料版のBasicと有料製品版のProがあります。

BasicとProの差は使える機能の違いです。

Basicで使えない・制限があるけれどProで使える機能は以下の10個です。

順番に解説します。

違い①トラックの作成できる数

Synthesizer V トラック
Proのスクリーンショット。Proは無制限に作れます。

トラックを作れる数が、Basicでは3トラックまでに制限されています。

Synthesizer Vにおけるトラックとは実際に1人のシンガーが歌うパートのことで、コーラスやハモりを入れる時に複数トラックを使用します。

1つのトラックの中では同タイミングに1つの音符しか入力できないので、歌を豪華にしたいときはトラック数制限が不便です。

管理人

Basicでどうしてもコーラスを増やしたければ、別のプロジェクトで作ってWAVで書き出してから合わせる必要があります。

VST/AUプラグイン使用も制限されているので、DAW上でSynthesizer V Studio Basicを複数立ち上げるのも不可能です。

違い②同時レンダリングスロット数

「レンダリング」とは入力した音符・歌詞の情報をもとに音声を処理・生成する作業のことを言います。

同時レンダリングスロット数(=バックグラウンドスレッド数)は同時にレンダリングできるトラックの最大数のことです。

Basicではバックグラウンドスレッド数が2で固定ですが、ProではパソコンのCPUのコア数に応じて1~12の間で選べます。

Synthesizer V バックグラウンドスレッド数
私のパソコンは12コアで、バックグラウンドスレッド数もデフォルトで12になっていました。
Basicでは表示がなく、選択できません。

実際に3トラックある同じ曲をそれぞれレンダリングしてみましたが、Proでは手計測で29.83秒だったのに対しBasicでは38.90秒かかりました。

Synthesizer V Studio Pro レンダリング中
Proのレンダリング中。3トラックを同時に処理しています。
Synthesizer V Studio Basic レンダリング中
Basicのレンダリング中。トラック2・3を先に処理しています。
2・3が終わった後にトラック1の処理が始まりました。

トラック数が多い場合、Proの方が再生までの待ち時間が短くて済みます。

管理人

とはいえBasicは3トラックまでしか作れませんし、Synthesizer Vのレンダリングがそもそも速いのでそこまでの違いにはなりません。

違い③自動ピッチ調整の構成変更

Basicでは自動ピッチ調整機能が定型構成のみに固定されています。

自動ピッチ調整とはStandard歌声データベースのみの機能で、生成された歌声のピッチを自然に近づけてくれる機能です。

Proでは調整のパターンをカスタマイズできますが、Basicではできません。

違い④ブレス成分の分離出力

Basicではブレス成分の分離出力ができません。

Proでは歌声とブレス成分を別のファイルで出力できるので、例えばウィスパーボイスで歌わせるなどの表現が可能になります。

Synthesizer V ブレス分離出力
Proでブレスを別ファイルとして出力しました。

違い⑤Lua/Javascriptでのスクリプティング

BasicではLua/Javascriptでのスクリプティングができません。

Synthesizer Vにおけるスクリプティングとは、プログラミング言語であるLuaやJavascriptを使って機能を追加することです。

またProでははじめから用意されたスクリプト(機能)も使えます。

Synthesizer V スクリプト
Proのスクリーンショット。Basicではメニューバーに「スクリプト」は表示されません。
管理人

プリセットのスクリプトは地味に便利ですが、活用が難しい機能なので大きなデメリットではないですね。

違い⑥トーンシフト

Synthesizer V Studio Pro トーンシフト
Proのスクリーンショット。

Basicではトーンシフトが使えません。

トーンシフトは声のパラメーターの1つで、地声と裏声を切り替え声の明るさを調整することができます。

Proならトラック全体だけでなく、音の中でも数値を変えることができます。

↓トーンシフト0sents

↓トーンシフト400sents

↓トーンシフト-400sents

違い⑦VST/AUプラグインとしての使用

Synthesizer V Studio Pro プラグイン対応
ProをCubaseのプラグインとして立ち上げたところ

BasicはVST/AUプラグインとして使用できません。

VSTもしくはAUに対応していればDAWと連携させ、同時に再生・並行して編集することができます。

管理人

これが一番痛いと思います。

違い⑧多言語歌唱

Basicは多言語歌唱機能を使えません。

AI対応歌声データベースの場合Proを使えば収録言語に関わらず日本語・英語・中国語標準語・スペイン語・広東語で歌わせることができますが、Basicでは収録言語しか選べません。

管理人

英語歌詞はカタカナ英語でしか入れられません。

違い⑨ボーカルスタイル変更

Basicではボーカルスタイルを変更できません。

ボーカルスタイルとは、AI対応歌声データベースで声質を変えられる機能です。

Synthesizer V Studio Pro ボーカルスタイル
Proのスクリーンショット。 
歌声データベースによって設定できる項目は違います(画像はGUMI)。

Proならトラック全体だけでなく、音の中でも数値を変えることができます。

↓Soft 150% 他0%

↓Vivid 150% 他0%

違い⑩AIリテイク

BasicはAIリテイク機能が使えません。

AIリテイクは声を生成しなおして、好きな歌い方のテイクだけを残すことができる機能です。

↓最初に生成されたテイク

↓リテイク

Synthesizer V Studio Basicは商用利用できない

Synthesizer V Studio Basicは商用利用できない

Synthesizer V Studio Basicは商用利用が禁止されています。

以下はAHSの無料版ダウンロードサイトの、プログラム使用許諾からの引用です。

本プログラムを使用して作成された音声作品は、作品の商品化、収益の発生を目的とした広告用途での公開、その他の商用利用に類する目的ではご利用いただけません。

Synthesizer V Studio Basic 及び各種Synthesizer V Lite版ダウンロード(https://www.ah-soft.com/trial/synth-v.html

ライト版歌声データベースのダウンロードボタンの近くに「商用利用不可」の記載があるのに対して、Synthesizer V Studio Basicのボタン近くには記載がありません。

しかし引用したようにすべての無料版ソフトが対象のプログラム使用許諾に「商用利用不可」の記載があるので、Basicも商用利用不可と考えるべきです。

製品版歌声データベース+Basicの組み合わせはおすすめしない

製品版歌声データベース+Basicの組み合わせはおすすめしない

Synthesizer V Studio Basicと製品版の歌声データベースは組み合わせて使えますが、あまりおすすめできません。

管理人

商用利用もできません。

理由は以下の通りです。

歌声データベースの機能を活かしきれない

Basicは機能が制限されていて製品版歌声データベースの機能を活かしきれず、もったいないです。

特にボーカルスタイルやトーンシフト、AIリテイクの機能は歌声を自由に変化させられるSynthesizer Vならではの機能なので、使わないと損です。

後でProを買い足すと損

歌声データベースを1つだけ買う場合に限りますが、歌声データベースを買った後に単体版のStudio Proを買うと損になってしまいます。

たとえば重音テトの歌声データベースなら9,680円(9/20時点、Amazonでの価格)で購入できます。

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後から単体版のStudio Proを買うと、合計金額は19,382円(9/20時点、Amazonでの価格)となります。

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一方はじめから「Synthesizer V Studio Pro スターターパック(Proと歌声データベース1本のセット)」を買うと14,545円(9/20時点、Amazonでの価格)です。

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歌声データベースを1つ以上増やさないならスターターパックが最もお得な買い方なので、先に歌声データベースだけを買うと損になります。

Synthesizer V Studio Proを使ったほうがいい理由

Synthesizer V Studio Proを使ったほうがいい理由

Basicを使うデメリットの裏返しになりますが、Proを使うと以下のようなメリットがあります。

作業効率が上がる

Basicは機能が制限されているので、本格的に使用するとなるとかなり不便です。

Proはプラグイン対応などの便利な機能を使えるので、作業効率が大幅に上がり作曲スピードを上げられます。

管理人

特にVST/AU対応は「書き出し→修正→書き出し→…」の無限ループ作業をなくせるので、本当に大事です。

Synthesizer Vの機能を十分に生かせる

ボーカルスタイルやAIリテイクが使えないと歌声のカスタマイズの幅がかなり狭まるので、Basicを使うと場合によっては「曲になじまない歌」が出来上がってしまいます。

ProならボーカルスタイルなどSynthesizer Vならではの機能を活かして歌声データベースをフル活用し、魅力的な曲を作ることができます。

Synthesizer V Studio BasicとProの入手方法

Synthesizer V Studio BasicとProの入手方法

Synthesizer V Studio BasicとProの入手方法を紹介します。

Basicの入手方法

BasicはAHSのサイトからダウンロードして使うことができます。

プログラム使用許諾を読み、チェックボックスにチェックを入れるとダウンロードボタンが出てきます。

Proの入手方法

単体版・歌声データベースのスターターパックなどもありますが、最もおすすめの買い方は「Synthesizer V Studio Pro スターターパック」の購入です。

Synthesizer V Studio Proと対象の歌声データベース1本と引き換えられるクーポンが同梱されており、パッケージ版が各通販サイトで安値で売られているのでお得に買えます。

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よくある質問

よくある質問

Synthesizer V Studio BasicとProに関するよくある質問をまとめました。

「Basic」と「ライト版」は何が違うの?

「Basic」はSynthesizer Vの編集ソフトである「Synthesizer V Studio」の無料版で「ライト版」は歌声データベースの無料版です。

Synthesizer V Studio BasicはDAWと連携できる?

できません

DAWと連携するためにはVSTもしくはAUに対応している必要があり、Basicでは使用が制限されています。

Proであれば連携が可能です。

Synthesizer V Studio Basicに歌声データベースは付属する?

付属しません

別途ライト版もしくは製品版の歌声データベースをインストールする必要があります。

Synthesizer V Studio Proには「AI Mai」が付属します。

製品版歌声データベースに「Basic付属」と書いてあるけど、Basicは歌声データベースを買わないと使えない?

Synthesizer V Studio Basicは誰でも使えます。

シリアルコード等も不要です。

管理人

なんでわざわざ「付属」って書いてるのか正直謎です。

Synthesizer V Studio Proがおすすめ、Basicは動作確認用-まとめ

Synthesizer V Studio Proがおすすめ、Basicは動作確認用-まとめ

Synthesizer V Studio BasicとProの違いと、Proがおすすめな理由を解説しました。

まとめます。

  • Synthesizer V StudioのBasicは無料版、Proは有料版
  • Basicはたくさんの機能制限があり、商用利用は禁止されている
  • Synthesizer Vをフル活用したいならProがおすすめ

Synthesizer Vの実力は残念ながらBasicでは発揮できません

BasicでSynthesizer Vに触れてみるのはおすすめですが、もっと使いたいと思ったらぜひProの導入を考えてみてください。

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 ⇒Basicのダウンロードページはこちら

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