- Synthesizer Vで英語歌詞を歌わせてみたい
- カタカナ英語で歌わせてみたけど、発音がいまいち…
日本語と英語の発音のしかたは大きく違うので、カタカナで歌詞を打ち込んでも発音は日本語風になってしまいます。
しかし、Synthesizer V Studioには英語用の発音記号が用意されています。
英語に対応している歌声データベースを使えば、「英語っぽい」発音で歌わせることができます。
この記事では、Synthesizer Vで英語歌詞を歌わせるための基礎知識と発音記号を解説します。
- Synthesizer V歌声データベースに英語を発音させるための基礎知識
- Synthesizer V Studioの英語の発音記号と辞書に記載されている発音記号の対応表
- Synthesizer V Studioの言語の切り替え方
この記事を読めばSynthesizer Vでの英語入力方法がわかります。
ぜひ読んで、英語曲制作に挑戦してみてください!
Synthesizer V AIの歌声データベースは英語に対応
Synthesizer Vの歌声データベースは「Synthesizer V AI」と「Synthesizer V Standard」に分かれています。
また、編集ソフトであるSynthesizer V Studioには、無料版の「Synthesizer V Studio Basic」と有料版の「Synthesizer V Studio Pro」があります。
Synthesizer V AIに対応した歌声データベースは、Synthesizer V Studio Proの多言語歌唱機能を使えば日本語、英語、中国語、広東語、スペイン語のすべてを歌わせることができます。
英語で収録されたSynthesizer V Standardの歌声データベースも英語で歌えます。
Synthesizer Vに英語を歌わせるための知識①~発音記号~
発音記号とは、ある言語の発音を他の言語を話す人でも理解できるようにするための共通記号です。
例えば、日本語の「あ」は日本語話者の私たちからしたら「ア」でしかありません。
この日本語の「ア」をIPAという国際的な基準の発音記号で表すと/a/と表されます。
一方、英語の「ア」に相当する発音は、/æ/、/ɑ/、/ʌ/、/a/のように分かれます。
これらの違いは英単語のスペルを見ただけでは分かりません。
このように、異なる言語の発音を相対的に表すための記号が「発音記号」になります。
「辞書の発音記号」と「Synthesizer Vの発音記号」
英語の正確な発音を調べるには英和辞典で調べるのが一番確実な方法です。
なぜなら英和辞典には上で紹介したIPAの発音記号が記載されていることが多いからです。
しかし、その調べた発音記号はSynthesizer V Studioに入力できません。
Synthesizer Vは辞書の書き方とは異なる独自の発音記号を使用しているからです。
調べたところIPAの表記方法とはかなり異なるようです。
Synthesizer Vに英語を歌わせるための知識②~音節~
音節とは、連続する音の切れ目のことです。
日本語では1文字=1音節です。
英語の音節は母音が1つ、母音の前後の子音が0~3個で構成されています。
Synthesizer Vに英語を歌わせるためには、「1音に1音節」という考え方が重要になります。
先ほどの例を音節に分けてみます。
音節の区切りは辞書によっては記載されていないこともあります。
オンライン辞書も活用して調べましょう。
「単語」ではなく「連続する音」と書いたのは、英語は実際に発音されるときには単語どうしの音がくっついてしまうことがあるからです。
また、isやtheのような、それ自体はほとんど意味を持たない語はとても弱く、短く発音されることが多いです。
1つの単語を複数のノートに分けたい時は、1つのノートに1つの音節という考え方が重要になります。
Synthesizer Vでは音節を気にしながら歌詞を入力していく必要がある
Synthesizer Vの歌詞入力で英文を入力しても、1単語1音で入力されてしまいます。
音節について理解し、自分で修正する技術が必要になってきます。
辞書⇔Synthesither Vの英語発音記号対応表
英和辞書の表記とSynthesither V上の発音記号の対応表を作りました。
Synthesither Vが英語をうまく認識してくれなかったとき・思い通りにならなかったときに、英単語の発音と音節を英和辞典で調べる→発音記号の対応表を見ながら歌詞として入力するという形で使っていただければと思います。
ただし、スペルから発音記号に変換する精度はかなり高いです。
母音編
母音についてまとめた表が下記になります。
入力する場合は全て半角になります。
子音編
子音についてまとめた表が下記になります。
入力する場合は全て半角になります。
Synthesizer Vでの言語の切り替え・発音記号の入力方法
実際にSynthesizer Vで英単語を入力しても、日本語のローマ字発音になってしまいます。
その場合は、英語にしたいノーツを選択して、ノートプロパティで言語を変更します。
言語はノートごとに選択できます。
下の画像では左が日本語発音、右が英語発音になっています。
発音記号は、ノートの上の白いアルファベットをダブルクリックすることで入力できます。
半角スペースで記号どうしを区切ります。
発音記号を活用して英語曲を作ろう!-まとめ
Synthesizer Vで英語歌詞を歌わせる方法と、英語の発音記号について解説しました。
- Synthesizer V AI対応の歌声データベースは英語に対応
- 発音記号…発音を見て分かるようにするための記号、辞書で調べられるがSynthVの記号とは異なる
- 音節…連続する音の切れ目。英語の場合1音節に複数文字含まれることがある
発音記号を活用して、英語曲を作ってみましょう!