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【ProとArtistの違い】Cubase14各グレード比較!使って分かったおすすめの選び方
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- CubaseのProとArtistの違いは?
- Elementsでできないことはある?
- おすすめのグレードは?
Cubaseには5種類のグレード(そのうち有料は3種類)があり、特にProとArtistは違いがわかりにくいです。

私も迷った末にArtistを買いましたが、後からProにアップグレードしました。
本記事では無料DAWからCubaseに乗り換え、現在もメインで使っている私が今からCubaseを買うならどのグレードがおすすめかを比較検討します。
「どのグレードを買うか」の結論としては、DTM初心者やCubaseに慣れていない人であればまずArtist(有料版の中位グレード)を買うのがおすすめです。
- 最上位グレード
- すべての機能と音源
- 本気で始めるならコレ!


本記事を読めば、今買うべきCubaseのグレードはどれかを知り、適切なグレードを購入してスタートダッシュを決められます。
- Cubase14のグレード比較
初めてDAWを買うならCubase ProよりもArtistがおすすめな理由


Cubaseを買うときにProとArtistで迷っているなら、Artistの方がおすすめです。



もちろん使いたい機能があるならProもおすすめですが、「初めてDAWを買う」「コスパを重視したい」という人にはArtistが適しているかもしれません。
理由は3つあります。
- Artistは必要な機能を網羅している一方、Proは+α・プロ向け機能が多いため、Artistの方が使い方学習に最適
- Artistでも作曲内容が制限されるレベルの重大な機能差はない
- 後からProにアップグレードしても基本的に損にはならないし、アップグレード版セールを狙えばお得になる
Proの機能を追加したくなったらArtist→Proのアップグレード版を買えば、総額は最初からProを買うのと同額になります。またアップグレード版はセール対象になりやすいため、セールのタイミングを狙ってお得に買うことも可能です。



私もDTM初心者の時にArtistを買い、後からProにアプグレしました。今はProのみの機能・プラグインも使いますし音源の多さも頼もしいですが、最初から必要ではなかったと思います。


Cubase14の各グレードの機能の違いを表で比較


Cubase14には高い方からPro・Artist・Elements・AI・LEの5種類のグレード(料金・機能が異なる製品バリエーション)があります。
このうちPro・Artist・Elementsが有料で、AI・LEは音響機器やソフトなどの付属品として入手できる無料版です。



AIはCubase開発元のSteinberg・親会社のヤマハの製品についています。
LEはそれ以外の会社の製品についていることがあります。
各グレードは価格と使える機能がそれぞれ異なりますが、音質・プロジェクトファイル形式に差はなく、グレードが変わっても引き継いで作業ができます。
各グレードの価格と、個人的に気になった機能面での違いを表にまとめてみました。
(表の下に用語の解説があります)
– | Pro | Artist | Elements | AI | LE |
---|---|---|---|---|---|
(引用:楽天市場 ) | パッケージイメージ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() | – | – |
定価(税込) | 69,300円 | 39,600円 | 13,200円 | 無料 | 無料 |
MIDIトラック最大数 | 無制限 | 無制限 | 64 | 48 | 24 |
オーディオトラック最大数 | 無制限 | 無制限 | 48 | 32 | 16 |
VSTインストゥルメントトラック最大数 | 無制限 | 無制限 | 24 | 16 | 8 |
1トラックにかけられるエフェクト数 | 16 | 16 | 8 | 4 | 4 |
Letrologue、Padshop | ○ | ○ | × | × | × |
インストゥルメントの種類 | 3,000以上 | 2,600以上 | 1,500以上 | 1,500以上 | 1,500以上 |
内蔵VSTエフェクト | 92 | 66 | 46 | 28 | 23 |
スケールアシスタント | ○ | ○ | ○ | × | × |
オーディオから MIDI コード生成 | ○ | ○ | ○ | × | × |
VariAudio | ○ | ○ | × | × | × |
テンポ・拍子トラック | ○ | ○ | × | × | × |
トラックの複数バージョン | ○ | ○ | × | × | × |
ノートエクスプレッション | ○ | ○ | × | × | × |
パターンシーケンサー | ○ | ○ | × | × | × |
ドラムトラック | ○ | ○ | × | × | × |
コードアシスタント近接モード | ○ | × | × | × | × |
VCAトラック | ○ | × | × | × | × |
Control Room | ○ | × | × | × | × |
テンポ検出パネル | ○ | × | × | × | × |
現在はパッケージ版の生産は終了し、ダウンロード販売がほとんどのため画像はイメージになります。
各機能の解説はこちら
トラック最大数 | 1つのプロジェクトで使えるトラックの数(1トラック=1つの音色) |
---|---|
VSTインストゥルメントトラック | HALion Sonicなど、VSTに対応したプラグインシンセ(パソコン上で楽器の音を鳴らすソフト)の音源を使うトラック |
Letrologue、Padshop | Steinberg製のプラグインシンセ、音のカスタマイズができる |
インストゥルメントの種類 | 使える音色の数 |
スケールアシスタント | 指定したキーで使用して違和感のない音を教えてくれる機能 |
VariAudio | オーディオファイルのピッチ調整ができる機能 |
テンポトラック・拍子トラック | プロジェクト内でテンポや拍子を変更できる |
トラックの複数バージョン | 同じパートで別のバージョンを保存できる |
ノートエクスプレッション | ピッチベンドなどをノート単位で付けられる |
パターンシーケンサー | パーカッションのビートなどをグリッドで視覚的に入力できる |
ドラムトラック | パーカッションのサウンド操作に特化したトラック |
コードアシスタント近接モード | 親和性の高いコードを視覚的に教えてくれる |
VCAトラック | 複数トラックの音量をオートメーション関係なしに調整できる |
Control Room | オーディオインターフェースで行うスピーカーの音量設定などをCubase内でできる機能 |
テンポ検出パネル | オーディオファイルやMIDIファイルのテンポを分析し、調整できる機能 |
↓トラックごとの機能や上限数について詳しくは下の記事で解説
実際に使った体験から比較!Cubaseの各グレードの違い


Artist→Proユーザーの私の経験から、Cubaseの各グレードを比較します。



実際に各グレードを触ったのは13のときでしたが、14になってもグレード間の差に変動はそこまでないと思います。
比較①ProとArtistの違い【プロ向け機能がほしいかどうか】
ProとArtistは特に迷いがちですが、予算に余裕があるならProがおすすめ・予算と機能のバランスを求めるならArtistがおすすめです。



作曲に必要な機能が一通り使えるのがArtist、よりプロフェッショナルな機能が使えるのがProです。
ProとArtistの機能の違い
ProとArtistの機能の違いの一部として、以下のようなものがあります。
- Control Room
- テンポ検出パネル
- タイムワープ
- コードアシスタント近接モード
- VCAトラック



VCAトラックは便利です。近接モードも時々使います。でもそれくらいです。
Proは高機能ですが、マニアックすぎて初心者だと使いこなせないものも多いです。
あらかじめ使える状態にしておき必要な時の選択肢を増やすことも重要ですが、機能面ではArtistでもそこまで不足はないと感じます。
ProとArtistの付属音源・プラグインの違い
プラグインエフェクトや音源については、圧倒的にProの方が多いです。
– | Pro | Artist |
---|---|---|
インストゥルメントの種類 | 3,000以上 | 2,600以上 |
内蔵VSTエフェクト | 92 | 66 |
プラグインや音源は購入して増やせますが、プラグインにお金をかけるより必要なものが揃っているProを買うほうがお得・効率的という考え方もできます。



プラグインは慣れていないと探すのが大変なので、Proを選んで最初から一通り持っておき、手持ちから選べる状態にしておくのも判断としては正しいと思います。
ただし「Proにのみ付属する音源・プラグインを必ず使うかどうか」は習熟度だけでなく制作スタイルやジャンルなどにもよるので、最初に出せる予算に応じてトレードオフになるポイントと言えるでしょう。
【とはいえ】続けていればいずれProがほしくなる
DTMをCubaseで長く続けるつもりなら、きっといつかProがほしくなります。



私もそうでした。
Proにしたからといっていい曲は作れませんが、できることの選択肢は増えるので、可能ならばProがおすすめです。


比較②ArtistとElementsの違い【作曲に支障が出るライン】
Cubase14のアップデートでは統一されましたが、13以前はPro/ArtistとElements/LE/AIは別のソフト扱いでした。


ArtistとElementsの機能の違い
ArtistではできるけれどElementsではできないことは、表でも示した通り以下のようなものがあります。
- トラックの無制限追加
- VariAudioの使用(ピッチ補正)
- 曲中でのテンポ・拍子の変更設定
- トラックの複数バージョンの使用(バージョン違いを保存して比較)
- ノートエクスプレッションの使用(MIDIノートの細かな設定) など
以上の機能は私もCubaseを使い始めてからすぐ使用したので、ないと不便です。
Elementsにはトラック数制限もあり、たくさんのトラックを使う曲を作るときは不便になります。



14の目玉機能であるパターンシーケンサー・ドラムトラックが使えるのもArtistからです。
「有料版Cubaseを買って本格的にDTMをやっていきたい」と考えて買うなら、Elementsは機能制限でできないことが多い印象です。
ArtistとElementsの付属音源・プラグインの違い
– | Artist | Elements |
---|---|---|
インストゥルメントの種類 | 2,600以上 | 1,500以上 |
内蔵VSTエフェクト | 66 | 46 |
アプデでElementsのインストゥルメントの数が増えたとはいえ倍近い差があるので、音源の充実度は圧倒的にArtistが優れています。
1,500という数字は無料版であるAI・LEと同じなので、音源の数のみに関してはElementsでわざわざお金を出す必要性がないと言えます。
またElementsでは合成系のプラグインシンセ「Letrologue」と「Padshop」が使えません。
Letrologueは波形から音を作る「バーチャルアナログシンセ」と呼ばれるタイプ、Padshopは「グラニュラーシンセ」と呼ばれるタイプのソフトシンセで、全グレードに付属するHALion Sonicとは違い自分で音作りをして使います。



必須ではなくHALion Sonicからイメージに近い音を選んでも問題ないですが、ElementsだとHALion Sonicで選べる音源も少ないので見つからない可能性もあります。
Cubaseを活用したいならElementsでは少し足りない
はじめから本格的に制作をしていきたい場合は、Elementsだと機能が足りない面があります。



無料版の延長の位置づけだと考えられるElementsは、安いですがコスパは悪そうです。
お金を出してCubaseを使うなら、最低限Artistを買った方が便利に使えます。


比較③ElementsとAI・LEの違い【そこまでない…?】
AI・LEで使えるインストゥルメントの数は、14のアップデートでElementsと同じ1,500まで引き上げられました。



ますますElementsにする必要がないような…
ただしAI・LEでネックとなるのはトラックの最大数の少なさです。
インストゥルメントトラックの最大数は、AIで16・LEで8(Elementsは24、Artist・Proは無制限)となっています。



私でもインストゥルメントだけで30トラックほど使うので、AIやLEだとまったく足りませんね。
また1トラックにかけられるエフェクト数も4と少なく、私でも4~5個は普通に使うので足りません。
AI・LEはお試し版という位置づけで考え、機材購入で入手したAI・LEを使ってみてCubaseが良さそうと思ったらArtist以上にアップグレードするのがおすすめです。



Elementsにアップグレードしても恩恵を感じにくいと思います。
使える機能がぐっと増えるArtist以上がおすすめです。
Cubaseの人気グレードはPro!【独自アンケート結果】


当サイト読者のCubaseユーザーを対象に、使っているグレードのアンケートを実施しました。
結果は次の表のとおりです。


Cubaseユーザーの中ではProを使っている人が多く、また結果的にアップグレードしてProにする人も多いことがわかりました。



詳しい集計結果は以下の記事にまとめています。
こんな人にはこのCubaseがおすすめ


どんな人にどのCubaseのグレードがおすすめかをまとめます。
初心者はArtist、いきなりProも◎
初心者でも「Cubaseを使い倒したい」「プロを目指したい」という人はProから始めて問題ありません。
ただしArtistでも十分使えるので、まずArtistを買って様子見し、セールなどのタイミングでProにアップグレードするのもおすすめです。







私の経験上ですが、そのうちProがほしくなります。
最初からProを買った方が販売価格によってはお得なこともあります。
AI・LEからアップグレードする人はArtist以上
AI・LEからアップグレードを考えている人にはArtist以上がおすすめです。Elementsはおすすめしません。
Elementsは無料版の延長にあると考えられ、アップグレードしても機能制限が多く恩恵が少ないからです。



アップグレード版は公式サイトのみから購入できます。
他のDAWから乗り換えるならPro(クロスグレード版)
他のDAWを使っていて、DAWでどんなことができるかある程度知っている人にはProがおすすめです。
Cubaseならではの機能もProではたくさん使えるので、乗り換え・併用の恩恵を最も受けられます。
他社の有料製品を所持している人は、領収書などの証明書を提出することで割引価格でCubase Proを買えるクロスグレードという買い方ができます。
初心者はArtistがおすすめ、Proを買っておくのも◎-まとめ


Cubaseの各グレードについて比較してきました。
あくまで個人の感想ですが、初心者なら(Proにアップグレードするのを視野に入れつつ)Artistから始めるのがちょうどいいと感じます。



とはいえ通販サイトでは定価より安くProを売っている店もあるので、長い目で見てProを買っておいても損はないですね。
- 最上位グレード
- すべての機能と音源
- 本気で始めるならコレ!



